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田舎で自給自足は可能なのか

 自給自足というのは、自分が生活して行くために必要なものを、全て自分で手に入れる生活のことです。現在ではこうした生活スタイルはほぼ不可能と言えます。完全な自給自足生活が不可能なのは、現在生活していくために必要な物が増えすぎたことも原因です。
 それではどこまでなら自給自足が可能なのでしょう。食べるものを自分で作ったり、採取したりしてまかなうことは不可能ではありません。ですが、本当の意味での自給自足生活というのは並大抵の事ではありません。なぜならある程度のインフラライン、ガスや水道、そして電気、人によっては電話やインターネットがどうしても必要でしょう。電気は自分で発電して、電力会社からの供給なしでもまかなっていくことは不可能ではありませんし、ガスがなければ蒔を使って調理をし、お風呂をわかし、暖を取ることもできます。こうした方法で生活して行くために必要なのは、実は時間です。ですから仕事を持たずに、自分達家族だけが生活していけるのであればいいというのであれば、この程度の自給自足に近い生活は不可能ではないでしょう。
 ここまでしても、もちろん自給自足はできません。住む場所とインフララインをクリアしても、裸で生活はできません。洋服(別に和服でもいいのですが)を自分で作れる人、もっと言えば布を作れる一般人はそうそういません。となると、購入するか貰うしかなのです。都合よく自分に必要な服をくれる人がいればいいのですが、なかなかそうはいかないでしょう。
 そして健康であるときには考えないものですが、医療費も必要です。突発的なケガや病気は避けようがありません。もしもの時には医療を受けるという、当たり前のサービスは、完全自給自足では不可能です。それらを利用するためには、どうしても現金が必要になります。貯金を取り崩して支払う場合や、年金等で支払っている人もいますが、その場合はやはり自給自足ではありません。現代の日本で自給自足ができないというのは、お金がなければ公共サービスも受けることができないからです。ですからそれでも、自給自足という生活スタイルに憧れる人は、半・自給自足生活を送っていることが多くなっています。

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